天使襲来

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前回 天使襲来編 の続き


例のあの放送がまた流れる。

ミルティ「やあやあ!皆元気~~っ!?ちゃんと生きれてる~~!?ミルティで~っす!!」
アルテナ「アルテナよ。ミル、いつになくハイテンションね。」
ミルティ「そーう?まあそう見えても仕方ないかな。今日からまたイベントが始まるんですもの!ワクワクが止まらないわ!」
アルテナ「イベント続きで人間たち大変そう…。なんてね。じゃあ私から内容を説明するわ。この『賞命首』はね、天使が運営してるの。私たちも含めてね。」

誠(ボンボンの言ってた通りだな…。)

アルテナ「今回は、私たち天使があなたたちを襲撃しに行きます!『賞命首リスト』とは別に、『天使リスト』というものも提示します!期間は1週間!『天使リスト』に載っている人たちはその日、天使に狙われる運命…。はぁ、悲しき。まあでも逃げきれば良い話なんですけどね!」
ミルティ「私たちは襲撃できないんでしょ~?」
アルテナ「そうね。強すぎるからね。」
ミルティ「また観戦かぁ・・・。まっ、とりあえずそゆことだよ人間!!大いに健闘するがいい!!アハハ!」
ミルティ・アルテナ『それじゃあ、まったね~~!!』

裕一「奴らが・・・本当に天使だってのか・・・?」
夏芽「信じられない…。」
裕一と夏芽も、ボンボンから真実を伝えられていた。
ボンボン「…今見ると、どんどん記憶が戻ってくる…。あのミルティとアルテナはどちらも『五大天神』だ…。」
裕一「なっ!?・・・」
夏芽「あんな奴らが天界のトップ・・・。」
ボンボン「・・・。」

ボンボンは考えていた。何故自分は、今までこの現実を忘れていたのか・・・。ショックにより忘れていたのか…?いや、違う。

まず、ボンボンは自分のことの記憶が無かった。

戦争が起きたことは思い出しても、自分がどんな悪魔だったかは、思い出せないままでいた。
・・・何故だろう?

・天使襲来
裕一が「天使リスト」に載る。ミルティとアルテナの言葉からすると、「五大天神」は襲撃してこないのだろうと裕一たちは憶測した。ただ、それでも相手は悪魔軍を打ち負かした天使たち。見つかったらほぼおしまい。普通の人は逃げるしか手段はない。
(天使リストには1000人載る。)
誠が復帰した。誠は今まで起きたこと全てを吹っ切り、必ずこのゲームを終わらせるという強い信念を抱いた。今まで以上に。
誠は魔王の力に慣れるため、能力を惜しむことなく使っていく。裕一を襲った天使は誠にあっさりと殺られる。
誠「自我が・・・保ててる・・・。」
ボンボン「すごい・・・!すごいですよ誠様!!」
誠「いくらでも来い…自称天使…!」


次回、神を受け継ぎし者

天使襲来編

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前回 地獄の三日間編 完結 の続き


誠はあの藤崎との戦いから3日後、病院のベッドで目覚める。隣にはボンボンと、亮のチビ悪魔がいた。
誠「ここは・・・?亮は・・・?」
誠は、藤崎と会った時の記憶が飛んでいた。ボンボンがそのときの事情を細かく説明する。
誠「亮は・・・死んだのか?」
ボンボン「・・・はい。」
誠「それで・・・藤崎は、俺が殺したのか・・・?」
ボンボン「・・・そうです。」
誠「・・・。お前は・・・何も知らないのか?ボンボン。」
ボンボン「・・・言うしか、なさそうですね。誠様を見て、記憶が戻ってきたんです。あの時の記憶が・・・。」
誠「・・・あの時の記憶?」
ボンボン「なぜ自分が今ここにいるのか・・・。このゲームの・・・主催者が誰なのか・・・。」


・ボンボンが取り戻した記憶
人間界とは別世界、天界と魔界では絶えず戦争が起きていた。「天使軍」と、「悪魔軍」、彼らは人間界が創られるずっと前から争っていた。善悪の決着をつけるために。だが、永年この争いは終わることなく、戦況は拮抗するばかりであった。
そんななか、「天使軍」に、『五大天使』と呼ばれる逸材が誕生する。一万年に一人と言われる天使が、一度に五人も誕生してしまったのだ。彼らの登場により、戦況は一変。悪魔軍はそのたった五人の天使により・・・敗北する。「悪魔軍」の王、魔王が暗殺されてしまったのだ。
全ての悪魔が殺されたわけではなかった。残った下級の悪魔たちは魔界に監禁されてしまう。魔界、天界から出る扉は、神か魔王にしか開けられないものだったからだ。
一方、快挙を成し遂げた『五大天使』らは天界にて讃えられていた。だが、彼らにはまだ野望があった。世界の統一、支配を目的としていた彼らは、邪魔であった神様をも殺し、自分達の世界を創りあげようとする。彼らは『五大天神』と名乗るようになった。
一人の天神の提案だった。「『人間界』から、『幸運の神』を選出しよう。」と。彼らはサバイバルゲーム、「賞命首」を開催する。

それから、一人の天使が、魔界を訪れる。
???「お前たち、協力してくれるな?」
その天使は下級の悪魔たちを人間の持つライフウォッチに送り出した。ゲームの進行のために・・・。


ボンボン「これが・・・思い出せた記憶です。」
誠「・・・。」
ボンボン「そして・・・誠様のその力は、死んだ魔王様の残した魂が誠様の身体に乗り移って生まれたものです。」
誠「敵は・・・天使なんだな・・・?」
ボンボン「・・・はい。」
誠「なんか、変な話だな…。それで、俺には魔王の魂が宿ってるっていうんだろ?」
ボンボン「はい。」
誠はうなだれた。自分の置かれている状況が、想像以上に壮大すぎた。悪魔の存在を再確認させられ、おまけに魔王、天使、神の存在が本当にあるということを言われ…そして、今自分はこの世界を揺るがすほどの力を持っていると言われる。
まだ亮の死にすら向き合えていない誠に、この事実をすんなり受け入れることなど、できやしなかった。
誠「しばらく・・・一人にさせてくれ。」


次回、天使襲来

地獄の三日間編 まとめ・解説・次回について

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前回 地獄の三日間編 完結 の続き


地獄の三日間編がやっと終わりました。長かった…。さて、

今回のまとめ↓

・イベント、「地獄の三日間」が開催される。

・新しい仲間、佐々木颯太とともに、一日目、「オールリスト」を生き延びる。

・二日目、「KIG(キルイズゴール)」で、颯太がXだということが判明。

・VS「X」。最期は謎の手によりXは死を迎える。

・三日目「ノーウォッチデー」にて、誠だけがリストに載る。藤崎組と遭遇。夏芽がさらわれる。誠はボロボロ。

・その三日目の夜、亮、裕一は警察を引き連れて藤崎組のビルへと乗り込む。

・藤崎善里と出会う。亮VS藤崎(描写なし)。

・四日目、目覚めた誠が亮を助けにいく。だが、亮の死体を藤崎に見せつけられることになる。

・誠(?)VS藤崎善里。圧倒して誠が勝利する。


と、まあこんな感じでしたね。今回色々ありすぎましたねぇw亮の喪失感を味わってほしく、少しばかり感情描写を多くしてました。(セリフとかも多めに。)そんなこんなやってたら記事13個も…。まあでも仕方ないですね。
さて、今回色々な謎が出てきましたね。
・ミルティ、アルテナらは一体何者なのか。
・Xを襲った謎の手。
・サタンと名乗る誠の正体。
徐々に物語が核心へと近づいていっています。ただ、僕がこの地獄の三日間編で一番の謎だと思うのはやはり、
⚫Xはなぜ人外な強さを得ていたのか。
まず、颯太がXだったというネタバラシをちょっとミスりましたね。初期メンバーにしたらもっとインパクトが大きかったんでしょうね…。実はですね、藤崎戦よりもこのX戦のほうが後々重要になってくるんですよねw読んでる人に、「なんかX戦、最後微妙だなぁ。」とか、「弱点が地味。」と思う人は少なからずいると思います。…いやぁ…。
これ以上言うのはやめておきますね。

補足
・藤崎 善里
身長は180ちょいのいかつい組長。金髪ツーブロ。ひねくれ者。ウォッチの能力は爆発。パイプを通して攻撃することにより、ダメージを一点集中させる。
・レオ
藤崎のチビ悪魔。重要悪魔。


さて、皆さんこれも気になったんじゃないでしょうかね?

・ゲーム開始編(終了)
・地獄の三日間編(終了)
・天使襲来編(NEW)
・????
・??????
・???

次回予告に書いてあった、「天使襲来編」。天使がこの物語にどう関わってくるのかも今後見ものです。ここまで読んでくれている皆さん、ありがとうございますm(._.)m。これからもよろしくお願いします。では、また次回。


次回、天使襲来編

地獄の三日間編 完結

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前回 VS 藤崎善里 の続き


藤崎は人を殺すのを嫌っていた。何人も人を殺し、命を得ても、リストに載ってしまったらその命は一つとカウントされる。藤崎にとって人を殺すのは無駄で、ストレスが溜まるものだった。それに、彼には大勢の部下がいる。気に入らない奴がいれば、部下に頼んで殺すし、そうそう自分が死ぬこともない。
藤崎のライフは、現在3つ。彼は、自分がいかに浅はかな考えだったか、身をもって知り、後悔することになる。

藤崎「サタン…だと…?」
誠の持つ剣の先が、藤崎に向く。
ドジュウウゥン!!!

『藤崎善里様、コンティニューしますか?』

藤崎(何だ!?…何が起きた?クソッ、思考が追い付かない!!)
誠の剣が一瞬にして藤崎の胸を貫いていた。藤崎は反応する間もなく、一つ、命を消費する。

ドゥルルルン!!
藤崎がコンティニューする。
藤崎「ははっ・・・、そうこなくっちゃなあ・・・!誠君ゥ!!」
ドウゥンッッ!
藤崎は地面を爆発させ、誠の方へ飛んでいく。
藤崎「オラァ!!」
ドゴオオォォンッッ!!!
藤崎の攻撃を、誠は球体のガラスで自分自身を包み込み、防いでいく。
藤崎「このっ…!!」
ドゴゴゴオオォォン!!!
乱打する藤崎。ガラスが剥がれていく。
藤崎(よし!・・・このまま!・・・)
煙が晴れていく。だが、そのガラスの中に誠はもういない。
藤崎「!?」
誠【こっちだ。】
藤崎(後ろ…!?)
振り向く間もなく…
ドドオオオォォォンッッッ!!!

『藤崎善里様、コンティニューしますか?』
藤崎は、雷に打たれた。
藤崎(…)
藤崎は放心状態に陥る。完全に思考が停止する。だが、次が最後の命。
まだ…死ぬわけにはいかないっ…!!

ドゥルルルン!!
藤崎は最後のコンティニューをする。
藤崎「ハァ・・・ハァ・・・!」
ピョコッ
藤崎の肩に、藤崎のチビ悪魔、『レオ』が乗ってきた。
レオ「藤崎、彼と戦うのは危険だ。一旦退こう。」
藤崎「あ~?お前らしくねぇなあ、レオ。ここで逃げるわけにはいかねぇだろうよ…。」
レオ「…残念だが、そういう問題じゃない。俺には今、何が起きてるか知っている。早く逃げなければ…、いや、もう手遅れだな。」
藤崎「は?…畜生。こんなんで…こんなんでっ…!!」
藤崎は『逃げ』を選択した。レオの言葉と、今起きている状況、全ての情報を冷静に整理し、決断した。
ドオォォォンッ!!
また地面を爆発させ、上空へ飛ぶ。そこから藤崎は空中で爆発を繰り返し、空を飛びながら誠から逃げていった。
藤崎「ふ…フハッ!すまないなぁ、誠君!!また会おう!!」
誠【・・・ほう・・・?逃げるか。いい度胸だ。】
誠の背中から、黒い翼が生え出す。
藤崎「!?」
さっきまで地上にいたはずの誠はもう、藤崎の真後ろにまで迫ってきていた。
誠【仲間を失う気持ちがお前に分かるか…?命の大切さを、尊さを、感じたことはあるか?…お前には愚問のようだな。さらばだ・・・藤崎!!】

カッ!
シュドオオオゥゥゥゥン!!!!

裕一「何だ!?あれは!?」
アジトの窓からも見えた。空に、横に一線、紫色の光が伸びている。雲はその周りで渦を巻き、雷鳴が轟いている。


誠だけが、地上に戻ってきた。藤崎の姿はない。誠はその場に、また倒れてしまった。
ボンボン「誠様!!・・・貴方は・・・!」
ボンボンは、泣いていた。誠が藤崎に勝ったからではない。ましてや、誠の頑張りに、心打たれたわけでもない。ボンボンは、ただ一言、

ボンボン「お帰りなさいませっ・・・!魔王様・・・!!」

誠の胸の上で、そう呟いた。

地獄の三日間編 完

次回、天使襲来編
(その前に補足・解説回を挟みます。)

VS 藤崎善里

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前回 深淵への入り口 の続き


藤崎「僕が君のことを呼んだのはね…、強い君と戦いたかったからだけなのさ。一応取り引きとでも言わないと君はここに来なかっただろう?」

誠『おい・・・てめぇが・・・殺したんだな?亮を・・・。』
藤崎の言葉は、誠には届いていなかった。誠は亮の死体の傍に膝つき、顔は俯いたままである。
藤崎「ああ。僕が、殺した。」

誠【・・・そうか。】

藤崎は目を疑った。顔を上げた誠の目は黒ずんでいて、赤黒い涙が流れていた。その様子から藤崎は、誠の凄まじい悲壮感を感じ取る。そして、その裏腹に…強烈な殺意が誠の周りを渦巻いていた。
藤崎は一瞬で察知する。彼に殺される、と。生物の、正常な防衛本能が機能する。
バゴオオォォン!!!
藤崎はもう片方の手に持っていたパイプを通して、誠に爆発攻撃を仕掛ける。壁に打ち付けられる誠。

藤崎(何だ・・・今のは?奴の、今のは・・・幻覚か?)
藤崎は今まで経験したことのない緊迫感を味わう。ただ、彼は涙を流していただけだというのに・・・。

藤崎「なあ!悪魔はついてきてるんだろ?まさか本当に一人で来たんじゃないだろうな・・・?」

倒れている誠に、物陰で隠れていたボンボンが駆け寄る。
ボンボン「誠様!誠様!!」
誠の返事は、ない。
藤崎「こいつは・・・亮君は、よく戦ったよ。0時を回ってもずっと…しつこかったなあ。ただ、死んだら元も子もない。惜しいよなぁ。実に惜しい。」
藤崎が近づいてくる。
藤崎「そうだ。誠君、君の新しくなった力を見せてくれないか?私に、先の世界を見せてくれ…。」

誠のライフウォッチにアップデートは、もう来ない。次の能力なんてない。藤崎の期待は無駄なものであった。
ただ、藤崎はそのことなど知る由もない。いや、知ってたとしても、今の誠の異変はあまりにも異常であった。
藤崎は武者震いをする。
チョンチョン
藤崎「ん?何だ…まだ生きてたのか。」
藤崎の足元に、一匹のチビ悪魔がしがみついてきた。亮のライフウォッチから召喚された悪魔だった。
藤崎「目障りだ。消えろ。」
藤崎はその悪魔にパイプを振りかざす。
ボゴオォン!!
・・・手応えがない。どういうことだ?

舞い上がった砂煙が、徐々に晴れていく。
その晴れた先には、さっきまで壁にもたれかかっていた誠が、亮の悪魔を抱えている姿があった。
藤崎(バカな…!?壁と相当な距離があったのに、この一瞬で…救ったというのか!?)

亮悪魔「う、あ・・あぁ・・・。」
誠【もう大丈夫だ。心配ない。・・・お前の力、借りるぞ。】
亮悪魔「・・・え・・・?」

ドウゥンッッ!!!

悪魔を抱えている誠から、紫色のオーラが噴き上がる。辺りに振動が伝わっていく。

藤崎「何だ…?何が起こってる!?何なんだお前は!?」

誠は電気が纏った、ガラスの剣を造り出す。

誠【我はサタン。貴様の命を滅そう。】


次回、地獄の三日間編 完結

深淵への入り口

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前回 僕らの四日目 の続き


裕一「誠君…。君は安静にしてなさい。まだ傷も癒えてないだろう?」
誠「そんなこと言ったって亮のことを誰が助けるんですか!?警察ですか!?俺はそんなの待ってられない!!」
裕一「藤崎がどれだけの者か分かって言ってるのか、誠・・・。」
誠「いいや、分かんないね。詳しくは知らねぇが多分『X』の方が何倍もつええだろうよ。…俺は行くぞ。」
裕一「ちょっ、おい!!」

プルルルルル!!

突然、アジトの電話が鳴る。
誠「俺が出る。」
ガチャ
藤崎「もしもし、藤崎といいます。誠君はいるかい?」
誠「俺がそうだ。」
藤崎「・・・。亮君を助けたいかい?」
誠「ああ。今どこにいる?」
藤崎「うーん…。そうだ。××通りの路地裏に待ち合わせようじゃないか。そこで取り引きをしよう。・・・君一人で来るように。」

ブツッ、ツーツーツー

誠「行ってくる。」
裕一「一人でか!?」
誠「ああ。」
裕一「罠かもしれないぞ、誠君。」
誠「それでもいい、上等だ。」
裕一「・・・。」
裕一はもうそれ以上誠を止めなかった。
裕一「・・・!そうだ、誠君、一つ聞きたいことがある。…今日、アップデートが来たんだ。『地獄の三日間』を生き残った報酬にな。内容は悪魔の召喚が可能になること…。誠君、君には次のアップデートは来たのか…?」
誠は自分のウォッチを確認する。特に変わったこともなく、知らせなども来ていなかった。
誠「来てないよ・・・。」
裕一「・・・そうか。・・・奴と、・・・奴と同じ土俵で戦うってことだな。誠。」

誠「・・・ああ。」
怒りと恐怖が入り混じる。足がすくむ。それでも誠は歩を進めた。


・藤崎善里との取り引き
誠が先に目的地に着き、後から藤崎がやって来た。手に何か持っているようだが、藤崎との距離が遠く、暗がりだったために、それが何なのか誠には見えなかった。
藤崎「やあ!誠君。・・・覚えているかい?僕のこと。」
誠「お前はっ・・・!?」
誠は覚えていた。以前に誠が賞命首になり、逃げ延びたとき、ビルの屋上で、そいつと会っていた(詳しくはこの回を➡http://kumakuramihai.hatenablog.com/entry/2017/06/02/081849 )
誠「・・・てめぇ。亮を返しやがれ。」
藤崎「まあそう焦んないでよ。僕は取り引きをしたいんだ。・・・屋上で君と会ったときから、僕は君に惹かれていたんだ。君のそのライフウォッチが特殊だということに感動した。誠君、君は神に選ばれし者なんだ・・・。僕の仲間になってくれないか?」
誠「断る。亮を返せ。」
藤崎「即答…。うん、予想通りだ。じゃ、約束通り亮君を返すよ。」

藤崎は、その手に持っていた「何か」を引きずってくる。
藤崎「君のお望み通り。はい、亮君だよ。」
藤崎が引きずっていたのは、変わり果てた亮の体だった。全身はボロボロで、片腕はもげ、上半身と下半身はやっと繋がっている。人だと、かろうじて認識できる物だった。

誠「これ…は…?」
藤崎「死んだよ?うん。死んだ。殺した。僕はただ誠君と戦いたいだけだったから。こんな雑魚、いらない。返すよ。」


誠『りょ・・・う・・・?』


次回、VS 藤崎善里

僕らの四日目

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前回 藤崎組 の続き


○○ビルに乗り込むといっても、二人対万を超える集団は明らかに無謀。そこで、裕一は警察を引き連れて全面戦争を試みた。正面からは警察が、そして裏口や窓からはひっそりと亮と裕一が侵入していった。
~幹部vs亮・裕一~(大胆にカットさせていただきます。)

○○ビルとその周りはもう大騒ぎ。
最上階付近にて、亮と裕一は捕らえられていた夏芽を見つける。
亮「夏芽!!無事か!?」
夏芽「う、う~ん、亮・・・?」
裕一「とりあえず、ここから脱出するぞ!!」
???「待ちなよ、君達。」
亮「誰だ・・・?」
藤崎「僕は藤崎善里(ふじさきよしさと)。この組の・・・長って、言えばいいのかな。」
出てきたのは40代前半くらいのいかついおっさんだった。・・・!?
亮「この組の長って・・・ボスか・・・?」
藤崎「いやあ、そんな大したモンじゃないよ。あはは…。」
亮「何笑ってんだ…?テメェ!!」
亮は頭に血が昇っていた。冷静な判断が出来なくなっていた。
裕一「待て!!亮!!」
攻撃しようとした亮を裕一が止める。
裕一『今の状況、逃げる方が得策だ。奴はボスだ。おそらく今までとは格が違う。夏芽も取り戻した。もう俺らの勝ちでいいだろう…?冷静になれ、亮。』
亮「あ、ああ…。」
裕一「よし!逃げるぞ!!亮!!」
裕一は近くの窓ガラスに走り込む。亮も後を追おうとしたそのときだった。
藤崎「・・・あれ?誠君はいないのかい・・・?」
亮の足が止まる。
藤崎「彼も来ると思ってたけど残念。彼のこと気に入ってたんだけどね。やっぱ腰抜けなんだねぇ。ガッカリ。」
パリィィン!!
裕一が窓を割り、巨大コウモリを出し、それに飛び乗った。
裕一「亮君!!来い!!」

亮はその場から動かなかった。
亮『・・・おう、おっさん、前言撤回しろよ。誠が腰抜けか?誠がか…?』
亮の頭には、今まで誠に散々助けてもらった記憶がめぐっていた。
亮『アイツは俺よりつええんだよ…。何も知らない奴が誠を語るんじゃねぇ…。本当の腰抜けは誰なのか、教えてやるよ…!』

裕一は叫んだ。離れゆく亮の背中を思い切り呼んだ。だが、彼は戻らない。

藤崎「・・・知ってるよ。そんなこと。君のその信頼さから十分に感じられる・・・。『誠君の強さ』と・・・『君の覚悟』が!!」

裕一が亮を連れ戻そうと引き返したその瞬間、
ボゴオオォォォンッッ!!!
亮がいた階が爆発する。
裕一「亮!?亮おおおおおお!!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

裕一「これが、昨日の夜起きたことだ。あそこにいるのは危険だった。夏芽をここに連れてくるのが精一杯だった。・・・亮は戻ってきてない。・・・すまない。」
誠「・・・」

昨日で、地獄の三日間が終わった。…そして、僕らには四日目が来る。誠にとって…史上最悪で…人生を大きく狂わせる刻が…。

誠「亮を、助けにいく。」

誠はまだ知らない。彼らはまだ知らない。僕らはまだ・・・。
この世界を。


次回、深淵への入り口